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宅地建物取引業~自ら売主となる場合の8つの制限①~

札幌の行政書士法人Aimパートナーズです。
今回は、宅地建物取引業において、宅建業者が自ら売主となる場合の制限に関するお話しをいたします。
[目次]

〇「自ら売主」となる場合の制限について
報酬額の制限①および報酬額の制限②にてご説明したように、宅建業者が代理・媒介を行った場合に受け取ることのできる報酬額には限度があります。
しかし、同じ金額の売買契約を成立させた場合において、宅建業者が「自ら売主」となった場合には、代理・媒介によって売買契約を成立させた場合に比べ、受け取ることのできる報酬額が高額となり、宅建業者はこの態様での取引が一番利益が出ることになります。
例えば、1億円の宅地の売買契約を成立させた場合、報酬額は以下のような差が生まれます。
【代理・媒介】
1億円×3%+6万円=306万円
・媒介 ⇒ 依頼者の一方から最高306万円、双方から依頼を受けた場合は最高612万円
・代理 ⇒ 依頼者の一方から最高612万円
【自ら売主】
(宅地の仕入額を4千万円とした場合)1億円-4千万円=6千万円
いかがでしょうか、自ら売主となる場合には売値を上げれば上げる程、より高額な利益を上げることが可能です。
その為、宅建業者が自ら売主となる場合には、買主である顧客の保護をより手厚くする必要性が生じ、宅建業者には「8つの制限」が設けられています。
宅地建物取引業法は、一般消費者保護の為に存在しています。
よって、この8つの制限は宅建業者同士の取引には適用されません。
適用となる取引は、「宅建業者が自ら売主」となり、「一般消費者が買主」である場合に限られます。
○制限①:クーリング・オフ
クーリング・オフとは、一定の契約を一定期間に限り、手数料や違約金がかからず無条件で撤回・解除することができる制度です。
実際に皆さんも、普段の生活で耳にする機会のある言葉かと思います。
民法では契約の成立と方式について、以下のように定められています。
<第522条>
契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2 契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。
買主側の申込みの意思表示および売主側の承諾によって契約は成立しますが、申込みと承諾は同時に行わなければならないという決まりはありません。
クーリング・オフは、買主が「冷静に判断ができないような場所」で「申込み」の意思表示した場合に適用されます。
その為、例えば、喫茶店で申込みが行われた場合には適用となりますが、宅建業者の事務所で申込みが行われた場合には適用となりません。
また、「契約(承諾)」の場所ではクーリング・オフの可否は決まらない点にご注意ください。

クーリング・オフが適用されない申込み場所は以下の通りです。
1⃣買主が“自ら申し出た”場合の自宅や勤務先
2⃣
