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宅地建物取引業~自ら売主となる場合の8つの制限⑦~

宅地建物取引業~自ら売主となる場合の8つの制限⑦~

札幌の行政書士法人Aimパートナーズです。


今回も引き続き、宅建業者が自ら売主となる場合の制限に関するお話しをいたします。



[目次]


制限⑦:割賦販売契約の解除等の制限

◆さいごに



○制限⑦:割賦販売契約の解除等の制限

まず割賦販売とは、2回以上の分割払いで商品を販売することをいい、一般的には売買を行う物件の本体価格に割賦手数料分が上乗せされる為、一括払いよりも総支払額が割高となりますが、一括でまとまった資金の準備が難しい場合には購入そのものの機会が失われてしまう為、割賦販売は非常に有効となります。

皆さんが一般的にイメージする「ローン」と割賦販売は、ほぼ同じような意味で使われることが多いかと思います。


ただし、厳密には支払いが分割になるという点は同じであるものの、買主の立場から見た場合の支払先や売主の立場から見た販売代金の受領方法が異なります。

買主の割賦販売における支払先は売主、ローンの場合は金融機関(売主と買主の間に金融機関が入る)、売主の割賦販売における代金の受領は分割受領(買主から)、ローンの場合は一括受領(金融機関から)という仕組みの違いがあります。


一般的に割賦販売には、以下のようなメリット・デメリットが挙げられます。


【メリット】

・高額な資金が必要となる場合でも、初期費用が抑えられる

・リース契約等とは異なり、代金の支払完了後に資産の所有権は買主に移転する


【デメリット】

・一括払いよりも総支払額が割高となる

・リース契約等とは異なり、契約期間中の維持費は買主の負担となる


割賦販売契約では、返済額や返済期限が決められており、買主はその返済期限を守らなければなりません。

通常の割賦販売の考え方としては、買主の代金支払いが遅れた場合に、売主は相当の期間を定めて支払の催告を行い、それでも支払われないときには契約を解除することができる、という流れです。

しかし、諸事情等により少し返済期限が遅れてしまっただけで売主から契約の解除を迫られたり、残金の一括返済を求められた場合、特に宅地建物の売買契約においては支払額が高額であることからも買主の死活問題にも繋がります。

そこで、宅建業法では以下のように定められています。


<第42条>

宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の割賦販売の契約について賦払金の支払の義務が履行されない場合においては、三十日以上の相当の期間を定めてその支払を書面で催告し、その期間内にその義務が履行されないときでなければ、賦払金の支払の遅滞を理由として、契約を解除し、又は支払時期の到来していない賦払金の支払を請求することができない。

2 前項の規定に反する特約は、無効とする。


上記の通り、宅建業者が自ら売主となり、一般消費者である買主と割賦販売契約を結んだ場合に、代金の支払い遅滞を理由として売買契約の解除・残金の一括返済請求をする為には、「30日以上の相当の期間を定めて書面で催告し、それでもその期間内に支払いがない場合」でなければならないとされています。

ちなみに、催告は書面で行う必要がありますが、それでも支払いがなく解除するという場合には、書面で行うことは求められていません。



○さいごに

いかがでしたでしょうか。

この規定は宅地又は建物の割賦販売契約の解除についての制限であり、例えば、対象不動産が農地山林市街化調整区域内の土地であるような場合は、そもそも宅地建物に該当しません。

宅建業者との割賦販売契約すべてに適用されるわけではない点に注意が必要です。


上記に関するご質問・ご相談などがございましたら、行政書士法人Aimパートナーズまでお気軽にお問い合わせください。

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